ゆうの試打レビュー  リブラ 名前の通りの高バランス 攻守、ドライブ、ブロック、何でもOK

2023/04/12


2023年の新製品の中では少し目立っていないラケットかもしれないが・・・、実はすごくおもしろいラケットがある。それがティバーのリブラだ。
今季のティバーといえば、王道のアウターカーボンであり、松平健太選手の使用ラケットの「MKカーボン」のほうが圧倒的に話題になっている。その影響か、リブラの影が薄くなっているのも仕方がない。

リブラを一言で表すとインナーカーボンタイプのバランス型。攻守のバランスが取れているイメージを冠して、星座のてんびん座(LIBRA)から名付けられていることもあり、「バランス力には自信あり」と言ったところだろう。

一方、ティバーには「ハイブリッドACインサイド」「ハイブリッドZCインサイド」という2本のインナーラケットがあるが、それらとの違いも明確だ。リブラに配された新素材「ハイブリッドZAC」は、2本の中間的な性能を持つ素材で攻撃と守備のバランスを追求している。硬すぎず、球持ちも良く、弾きすぎない。いいバランスのインナーだ。

実はこのラケット、キョウヒョウ龍Ⅴの上位互換である「W968」の性能を模したと言われている。W968は一般的な龍Ⅴより、球持ちが良く、回転もかかってコントロール性能も高い。市場価格で13〜16万円くらいの超高価格ラケットと遜色ないなら、お得かもしれない。

さて、実際に打ってみると、インナーらしい掴む感覚がありながら硬質に飛び出す打球になる。一言で表現すれば「素直なラケット」だろう。強打は直線的に、回転をかけると弧線で飛び、台上もそつなくこなす。

特徴的なのはブロックだ。まるで7mmくらいの厚ラケを使っているかのように、相手の打球に押されない。鉄壁のブロックでしのいだ後、鋭く刺さるカウンターにつなげるプレーは
殺傷力抜群だろう。球持ちもあるのでカウンターも安定する。

そしてインナーの中でも「飛距離」は出るほうなので、下がってラリーをする前〜中陣でプレーする人に合っているだろう。ちょっと飛ばしたいオールラウンドタイプに最適といえる。

まとめると、
・少し硬めのインナーカーボン
・球持ち良し
・強打は直線、かけると弧線になり、打法に素直
・台上はおとなしい
・飛距離は出しやすい
・ブロックが固い

確かに攻撃力がある中では守備の性能も高いバランスタイプだった。
買って損はないラケットの1本だろう。

個人的にはエメラルドグリーンのデザインはかなり好きだ。


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